それはあしおとを鳴らして/ねろ
らしたりしているのを見ていた
その子は生まれてからまだ
15年しか経っていないという
いちにちを半分しか齧っていなかった頃に
よくやってきてはそう言った
小箱のような部屋から聞こえる音が
少し悲しいとも言っていた
肌に降る夜の音がするときには
黙って掌を握ったままポケットにつっこむ
鋏が夜から追いかけてきて
空から月をきりとっていく
最後に描いた歪んだ椅子の絵を
何日も眺めて過ごしていたんだ
僕ら2人でいっしょに歩ている時
冬のそれを寒さだと感じる
のはやめてみたり
僕らの描いた絵が大きくなったり
小さくなったりして最後にはどうしょうも
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