ああ天よ/ぽえむ君
してあげることはできなかった
自分すらも満足させることもできなかった
その度に幸福とは何なのか
ずっと考えさせられてきた
それももう枯れてしまった
天は無言以外は何も答えなかった
山の中も静寂と闇が広がってゆく
ああ天よ
これが私に対する答えなのか
自分の人生の中で
誕生と死だけが平等だというのか
私は自由と公平とは何なのか
ずっと考えてきたというのに
それももう死んでしまった
男はもう何も思うことも
考えることもしなくなった
仰向けに寝そべり天を眺めるだけにした
しかしそれも疲労と悲しみで
続くことはなかった
天に陽が昇り
山に暖かさと新たな時と生が誕生した
それは天からのメッセージなのかもしれない
この光景に男はどう思うのだろう
しかし男の体は
すでに冷たくなっていた
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