退化する雨/ねろ
 
の目は紅茶の底の暗く濁ったところに似ているよ

こめかみひらいて目で見て足で触れる
木で出来た床の匂いとキでから始まる音の中身

つよく、つよく、こめかみの青

つよく、つよく、こめかみの青

ふわりふわり浮かぶ青と緑のかたちについて
浮かびながら足跡つづく心の裏側と

深緑の音とラヴ

駆ける女の子がへたくそに並べる木の玩具
あっちにいったりこっちにいったりしたりして机から
がらがら落ちてゆく時の音の造形

たとえばそんなもの探す事とか雨の日の匂いに
隠れたのは小指との約束でもあること

ずっと前からたずねてきていたよ明日の指を数えて
ひろってもひろってもたらないんだっておやゆびが言う

暮れかけた日曜日と新しく生まれ変わることばと
こばこ ここのか

もうずっと今日は雨について考えていたいんだ




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