レガート/ひろっち
リを捕まえに。
渡辺通り1丁目の片隅で網を張って待ち構えるのみなんだ。
それが人生。
でもあり、
すべからく恋に疎い馬鹿どもが、必ずしも卓袱台をひっくり返すようなことになるとも限らないから、世の中は半円弧の切り口のように甘酸っぱい。
ニノミヤ、オーニノミヤ。
それが人生。
でもあり、
略式の彼方に見たスコーピオンの関節を以って、僕は叫ぶ。
ニノミヤ、
ニノミナーヤ、ニノミスカトーレ。
それが人生。
でもあり、
忘却のカオスの中で既成化されてゆく、仕様のないレンチューとともに僕は叫ぶんだ。
ニノミヤ、
ニノミヤーナ、ニノミスカトーレ。
それが人生。
でもあり、
と。}
戻る 編 削 Point(3)