死生観。/渕崎。
 
きそうになりながら、訴えていた人をみて「あぁ、この人の言いたいことはわかる。命は大切にしなさいってことだろうね。でも、この言い方は、この言い草は嫌いだ」と思ってしまった。
日本で、世界で、今まさに孤独と辛さの中で誰にも「辛い」と告げることも出来ずにたったひとりで死を選ぶしかなかった人の気持ちが、本当に自らの手で命を絶ってしまった人の命が、本当に「軽い」とでもいうのだろうか。
本来なら自分の命になんて興味を示さず、ただ無邪気に笑っているはずの年齢で自らの命を絶つことを選ぶほどに追い詰められた子供の決断を「簡単な方への逃避」だととるんだろうか。
じゃぁ、もし余命一年と宣告されたあなたはそん
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