休暇を始めよう<18のprose-18->/ウデラコウ
 
きこえるよ きこえるよ
君の声 君の鼓動 君の体温

どんなに遠くの場所にいても
目を閉じれば すぐそこに

君を感じる

日常はあくまでも 日常で
スクリーンの中のようにロマンシチズムの宝庫だなんて
絶対にあり得ないのだけれど

日常と日常の狭間で 少しだけ休暇を貰えるときだけは
二人して 三文ドラマの主役になろう

無機質に人の行き交う波の中で
ただ ずっと 君を待ってるから
あの日みたいに すぐあたしを捉まえてね

君の あたしを呼ぶ 愛しい声は
今も ハッキリと ずっと 聞こえてるから

不安にならない日が ないわけじゃないけど
君の声が届くたびに そんなものあっという間に 消えてしまうんだ

やっぱり どう考えても
あたし達の立ち位置は 変えようがなくて
それでも あたしは 怖いくらいに

幸せで いられてるから

無機質に 人が溢れる波の中で
すぐに君を 見つけられるよ

さぁ 待ち侘びた日々がやってくる

二人別々の場所で 日常を戦い抜いたお祝いに

二人のためだけの 休暇を始めよう


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