遠い記憶の片隅に/ぽえむ君
 
遠い記憶の片隅に
桜の花が咲き誇り
淡く染めゆくその色に
時の流れを知りつつも
時の流れの哀れさも
歳を重ねて見えてくる
はかなきものは美しく
美しきものは泡となり
消えゆくものは夢となる

遠い記憶の片隅に
桜の風が吹き流れ
軽く抜けゆくその肩に
時のさだめを知りつつも
時のさだめの悲しさも
生を重ねて見えてくる
流れるものは麗しく
麗しきものは空となり
消えゆくものは時となる
戻る   Point(11)