春霞/黒山羊
 
泡吐き 水面の己を限界に量る玉杓子
自縄自縛 苦行は目眩まし
河鹿に焦がれ キリキリ螺旋巻く腑

絡みつく藻屑
届かぬ言訳には充分

尾の有無も 手足の有無も
判らぬ身なれば

何を躊躇う 今更?

ぶつかって荒波に砕けりゃいい
純化というまやかしを蒸留して酔いどれ
泥に塗れた硝子玉を涙で拭って届けりゃいい

散華の果てにゃ土が迎えてくれるさ
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