積み恋/雨
高く 高く
一直線に積み上げられた積み木のような
あなたと私の関係には
三角錐のような広く強固な土台など 何もない
必死で横幅を揃えながら 垂直方向に積んでしまった欠片
気付いた時には 今にも崩れそうな危さを抱え
軽く触れただけで ゆらゆら 揺らぐ
溜息を吐いただけで ゆらゆら ゆらゆら 揺らぐ
いつ吹いてもおかしくない突風から守るように
両手で囲って 必死になっていたけれど
やはり
脆く、脆く、脆く、脆く、脆く。
土台を作ろうにも もう 積めるものがない
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