山田せばすちゃんショウ番外編「やんのかこら、現代詩手帖?」/山田せばすちゃん
 
何年かぶりに現代詩手帖を買ってみたのは、85年からこっちの詩を振り返ってみようという特集に惹かれたからなのだけれど、それはちょうど、俺が詩を書くのを休んでいた25歳から35歳までの10年間の空白期間にほぼ対応するのだし、前回も書いた通り「詩をめぐる議論」に関するアーカイブがインターネット上には俺の知る限り殆どないので、ならば大枚1200円も恐れる事は何もない、品のないピンクの表紙にちょっとだけ周囲の人々の目を気にしながらも、俺は現代詩手帖8月号を掴んでとっととレジまで歩いて、今朝妻の財布からそっとちょろまかしてきた10000円札の、お釣りを受け取るのさえもどかしく俺は書店を出てすぐに駐車場にとめた
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