容認/佐山鈴音
 
どうでもいいような、ちっぽけな約束を覚えていた

ものすごく大切だと思えた約束を忘れていた

私という人間
いい加減なのか律儀なのかよく分からない

受け取られる印象だって、恐らく真っ二つに分かれる

「コンナヤクソクヲ、オボエテクレテイタノ!」

「アンナタイセツナヤクソクヲワスレルダナンテ!キミハサイテイダ!!」


私はトマトジュースが好きで、友人と呼ぶ人からは、よく変わっているね、と言われる

でもまだ出会っていないだけで、トマトジュースが好きな友人になれる可能性を持った人がきっとどこかにいるはずだ


本当の私がどんな存在なのかは私自身もよく知らない

百人が見たら百人百様な私は、どれだって本物のはずだ。恐らくは。

だから、どのような私という評価をされたとしても
私は、私を認めてあげたい

もちろん、約束を破ることは、どんなに小さな約束でも悪いことだと自覚してはいるのだけれど。
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