浅い海の色/
まんぼう
ジャブジャブ歩いていける
砂浜から続く海
うすい砂色の皿に
浅い海の色のスープをそそぐ
(鶴は飲めない狐のスープ)
ふかい空から
ひたむきに
飛び込む姿勢で
(ウミネコの視線で)
そーっと
口を寄せる
(青いハッカ水)
舌先に塩の匂い
やわらかく凍える想い
波と砂の音が
聞こえる
白い雲が
浮かんでいる
いつか年老いて
二人で海に来よう
数少ない祈り
初夏の空の下で
繰り返し存在する
浅い海の色
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