生命/佐山鈴音
あなたの存在を
この両の目で確かめられたとき
見えることの有り難みを
心の底から沸き上がる喜びの泉の中で
感じていたんだよ
あなたはまだ
豆粒みたいに小さくそこにいたけれど
パクパク動く命の鼓動は
何よりも、どんなことよりも
大きくて
優しくて
寒い冬の朝に
温かな春の風を呼び込んだ
直に訪れる桜の季節
やがて訪れる新緑
そして、向日葵の花が咲いた後
ようやく、あなたに会えるんだね
ようやく、あなたを抱きしめられるんだね
毎日、毎日
あなたを感じて
毎日、毎日
あなたにふさわしくなれるよう
きっときっと
頑張るからね
季節を感じながら
一緒に歩こうね
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