生きていくこと終わること/五十川由依
一度も神様は
教えてくれなかった
極楽浄土に行けるように
頑張っている人
キリスト教の礼拝は
たったの一度も
欠かしたことのない人
願っても願っても願っても
お墓の中で骨は
永遠に眠る
いや、眠っているのではない
壊れたモノの一部なのか
何時までも信じていること
子どものころから
大人になっても
他人の言葉がわからなくなる
それでも
自分達には終わりがないと
誰かの記憶で生きているとか
きっと星になれるとか
他人はそんな言葉を
沢山教えてくれた
それなのに
神様は一度も本当のことを喋らなかった
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