君の瞳/乱太郎
つい最近まで
小さくうなだれていたのに
海の地平線までしっかりと
見つめるようになった君の瞳
明日かもしれない切なさを
胸の奥で感じながらも
瞳の眩しさは
陽を浴びて光り輝く海原のように
日増しに強くなっていく
今
この瞬間
それだけでいい
その想いが君を強くしているのだろう
誰のおかげでもない
それは
君自身への優しさのせい
やがて
君は大きな羽を手に入れ
雲の上を散歩しているでしょう
今立っている砂浜が
貝殻みたいに
小さくなってしまって
そのときは
たまには地上に降りてきてください
そんな君に会いたいから
戻る 編 削 Point(10)