春にゆれて/
まどろむ海月
の宇宙
単独に存在している物事は
無い と
ひとつの悲しみが
彼方の星を雨で濡らし
ひとつのあふれる喜びが
彼方の星の草原の花々を咲かせる
そんな想像が
真実に思えて
あの雲の動き
空の青さに惹かれ
とおい旅
冬の日々の
ぼくと雲
いま
きみを思いながら
まどろむ春
すべては
新しくなった
はずはなく
それでも…
この
春の中を
あゆむ人は
老人も
赤ん坊も
微かに
笑って
いる
}
戻る
編
削
Point
(9)