近くて遠い真実の君/はじめ
 
 君に会えることを願って
 僕はキーボードを打ち続けるよ
 だってそれしか無いんだもん
 生命の喜びに包まれた春を越え
 君の心の色をした空が輝かしい夏を越え
 死と儚さを冷たい雨が叩きつける秋を越え
 森羅万象が久遠の眠りに就く冬を越えて
 僕はキーボードを奏で続けるよ
 幻聴と誇大妄想に悩まされながら
 恐怖と懐旧の情と有限の時と戦い続けるよ
 もう元の体に戻らないかもしれない
 君はこの姿をありのままの僕として見てくれるかな
 君は会った時に真実を言ってくれるかな
 それで終わりとか無いかな
 絶望の淵から突き落とされないかな
 僕から真実を切り出せばいいのかな
 そんな時が何時来るかキーボードは知らない
 画面に並べられた言葉はもっと知らない
 僕はこの気持ちをここに置いておきます
 君が君で無かったら
 僕は君を想い続けます
 もしくはここを離れて
 久遠の果ての或る場所に行きます
 そこで君のことを想い続けるのです
 無駄なことが分かっていても死ぬまで想い続けるのです
 それが僕の気持ちです
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