朝の前/ポッケ
まだ青系の光が外を支配している
舗装したての車道
履きなれた運動靴で
全速力
走り出す
足首に感じる
くっついては押し出すように離れる
アスファルトの粘着質
足のまわりの音を掻き消し
耳と心臓が密着を始める
呼吸が苦しい
昇りすぎたことに気づき
ゆっくりとゆっくりと
降りてゆく
足を止めると
息をしてるのも
立っているのも
感じなくなってしまうから
ゆっくりと
歩き出す
呼吸を整え
ペリペリと靴の裏に
アスファルトの感触を聴きながら
そろそろ光に赤が混じり始める
青と赤の混じった日の中で
今日もみんな
歩き出している
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