偽モノ/maynard
その穴に全てを乗せて
哀しい狼煙が上がり
墓地には無機質な目の様な墓穴
私はそれらを移ろい行くのを見ている余裕は無いんだ
私は今 そっと岸を離れる
自分が生き延びるためなら
私はどんなことだってやれるんだ
私はただ偽物として生きているだけ
私を照らしてくれるのはただの光だけ
私が流しているのは血液と同じ成分
私が失っても君が笑うだけ
もう問題無いんだろう
腕にだけ冷水をかけ流し
ゴムの木が生きる温かさを確かめる
包まれている温かさを確かめて
私が手にしたかったモノを見つめているんだ
その願いなら叶えられるだろう
ほんの少しの間なら
違う願いに変わるまでなら
こうやって偽りだけで補ってきたモノを
ずっと手には出来なかったモノ
私はただ偽物として生きているだけ
私を照らしてくれるのはただの光だけ
私が流しているのは血液と同じ成分
私が失っても君が笑うだけ
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