おおげさな従順/三架月 眞名子
今まで生きてきて学んだシナリオ
「たまには猫のように気まぐれに
擦り寄ってみるのも有効な手段で
犬のように従順に慕うだけでは
いつのまにか相手の心は離れてしまうし
何より自分も疲れてしまう」
だからボクはは
突然電話をかける
驚くキミに
愛の言葉を投げかける
そして甘える
悩みとか汚い感情とか
そういった不安定さを全てぶちまける・・・
"ふり"をする
キミはずぶ濡れの子猫を見る目で
くすりと笑って
心の中に
土足で入る許可をくれる
温かいミルクを差し出してくれる
その完璧な成り行きを
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