ファーストフードポエム/ぽえむ君
 
今の僕は都会の中の反乱者
一等地のファーストフードの中にいながらも
頭の中は花鳥風月
小さな机にトレイを端に寄せて
わずかな手元で大きな世界
食べ終わったハンバーガーの包み紙を見ながら
青い空を描いてる
後ろからは女子高生たちのおしゃべりが終わらない
小川のせせらぎの音が淀むことなく流れてる
横ではマニュアル通りのセリフの店員が
何百回転もしている
風車がゆっくり大きく回る
窓越しから見える人の往来はせわしいけれど
交差点の信号が赤くなれば流れが止まる
風が吹き森の中に溶け込んでゆく
食べ終わったのにまだいるのかよという店員の視線
木の梢で鳥が歌う
気軽にくつろげるのがファーストフードではなかったのか
気軽に書けるのがポエムではなかったのか
反乱者の僕は自主退去を余儀なくされた
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