王女メリサ4/atsuchan69
「何でしょうか」
「大佐を残すわけにはいかないだろうか?」
「それは無理です」
「なんとしても、であるか?」
「はい。勝利するためには・・・・なんとしても、です」
「なんとしても。・・・・そうか」
庭にうららかな陽がそそいでいました。
そこでメリサは、大佐の顔をちらっと見ると、
「お好きなものはなんでしょう?」
と訊きました。
「はい王女様。それは貴女です」
「今、なんと申されました?」
メリサは急に立ちどまりました。
大佐はすこしゆき過ぎて止まり、
「王女。何度でも申し上げます。世界で一番好きなのは貴女です」
ふりむき応えました。メリサはそのあと何も言
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