君のだけ/
 
もがいても もがいても

楽にはなれずに

誰かに助けて欲しいと

手を伸ばす


けれど誰かが手を伸ばしてくれても

その手を拒んで 助かることを恐れた






常に誰かに愛していて欲しくて

寂しいと泣いて

苦しいと叫んで

空虚のなかで誰かの愛を待っていた


けれど誰かが愛の温もりを差し出してくれても

その愛を拒んで 愛されることを恐れた









いまここが闇のなかならば

せめて月の光だけでも

私を照らしていて欲しいと望んで

太陽の日差しは私には美しすぎるとも

ずっと前か
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