繰り返される/
狩心
時間を経て
壁の隅にある米粒ほどの小さな空気穴を見つけた
こんなに小さくては私は通る事は出来ない
期待はすぐに崩れ去った
私の体から壁に滴る血液を虫が嬉しそうに舐めていた
いつしか その虫の成長が唯一の楽しみになっていた
いつしか 壁の存在を忘れ 虫だけを見つめていた
[
次のページ
]
戻る
編
削
Point
(3)