散歩/ポッケ
 
空を見て落下してくる梅の匂いを名残惜しんで一歩踏出す


日が翳る誰もいない市役所の裏 目が合いひっそり笑む白牡丹


図書館のそばを過ぎる自転車のチェーンの音が時を巻き取る




戻る   Point(1)