鉄砲なんてこの世から無くなればいいのに/はじめ
噴き出す
意識は少ない
男は胸を押さえながらポケットから手紙を取り出した
離婚した妻が連れて行った愛する我が子からの手紙だ
便箋を開け
中から手紙を抜く
「大好きなパパへ。私はいつもパパのことを想っているよ。大好きだよ。早く大きくなってパパと会いたいな…」
男は大量に涙を流し噎せ返って血を吐いた
ちっ…ヤバい仕事に手をつけなきゃ良かったぜ…
後悔と絶望が彼の感情を揺さぶっていた
男は最後にジャケットの内ポケットを手でまさぐりジッポと煙草を一本取り出し
煙草を咥え
火を付けて貫通した胸に煙を大量に送り込み吐き笑いそして死んだ
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