狐福/
朱雀
光差し添う日照雨(そばえ)受け
孕む息吹に 背を伸ばし
明日を手繰りて ときめきを
抱(いだ)く童(わらし)が 虹を吐く
透ける視線は 横豎(おうじゅ)翔け
まだ見ぬ感喜 兆し生み
見継ぐえのこは うらうらと
夢に蕩(つたよ)う草の原
現未(げんみ)に架かる天弓が
調べ奏でて 七色の
彩り添える萌蘖(ひこばえ)は
彼岸に金の実を結ぶ
穂波の先に懐裡のせ
細鳴(さなり)と揺れる幸魂(さちみたま)
心足る日の面影に
嫁ぐ狐の置き土産
戻る
編
削
Point
(2)