短い夜/
松本 涼
いつの間にか夜が短くなった
それに合わせるように私はとても無口になった
いつもの裏通りには
見当違いな質問ばかりが飛び交い
静電気を帯びた優しさが充満している
声を紡ぐ旋律が見つからない
短くなった夜に怯えながらも
私は無音を集めて言葉を紡ぐ
いつか夜が長くなる頃に
ほどければいい
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