地獄の声/はじめ
通気口から地獄の呻き声が聞こえてきた
僕はいつもそれを聞くと心が砕かれる
頭は混乱して呻き声が通気口から耳許に移って永遠と苦しめ続ける
僕はこの詩を書いて身を浄化させるつもりだ
僕は呻き声に耐えながら頭を押さえてペンで浄化の詩を書く
一定の量の詩を書かないと効果が無いのでひたすら書きなぐる
その間も呻き声は僕の全身を蝕み神経を過敏にさせ
書く手を激しく震わせて抵抗する
ワ・タ・シ・ニ・サ・カ・ラ・ウ・ナ
呻き声は完全な言葉となって僕の耳許から脳にかけて朽ち果てさせようとしている
僕は猛烈なスピードで筆を進める
冷や汗が大量に出てきて詩を書いている紙が
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