勝手にコピーキャット/シリ・カゲル
 
勝手にコピーキャットは
街中に溢れていく商品に
勝手にキャッチコピーをつけていく
それが仕事なのだ

例えば、あの化粧品についた
「マタタビよりも酔わす肌」
というキャッチコピー
あれなんかも
勝手にコピーキャットの作品だ

勝手にコピーキャットは
毎日何十キロも歩いて
そのネコ目に映る新商品に
片っ端から
勝手にキャッチコピーをつけていく
その発想力はまさしく無尽蔵なのだが
それでも新商品の
発売サイクルはすさまじくて
なかなか仕事ははかどらない

しかも
勝手にコピーキャットのつけた勝手なキャッチコピーは
いつもネコ目線だから
我々人間たちのこころには
響かない。
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