依存性/
 
ていた


部屋に鍵はかかっていなくて 部屋には彼女がいた


久しぶり、としか彼女は言わずに虚ろな瞳で微笑んだ


首筋の赤色を見た瞬間 言葉より先に手が出てしまった


パチン


全部 悪いのは僕なのに それでも彼女は笑っていて


「痛かった?」

と 僕に聞く。



中途半端で ひどく残酷なことをした と   気付くと


僕は彼女を抱きしめていた









「どこか遠くに行こう 二人で」










彼女は泣いていた


僕の目からも涙が流れた



僕も抱えていく 彼女の辛さを


もう絶対に中途半端なことはしないから



愛してる


誰よりも



だからいいよ。僕に依存して


ずっと、君と一緒にいるから

戻る   Point(2)