君を祈る<18のprose-3->/ウデラコウ
 
君の 香りが残る枕に 顔を埋めて
今日一日の 奇跡を祈る

僕の ささやかな ささやかな 儀式

遠く遥か向こうにいる 君の笑顔を
神様どうか 守って下さい

僕にはまだ 全部を守る力は ないから

朝露に濡れる 小さな花びらに そっと指を触れて
この香りが 君にも届くことを祈る

未だ見ぬ 早春の空が 僕達を 優しく包んでくれるように
今年も 美しく咲く 花々を
ずっと君と二人で 愛でられるように

柔らかい午後の日差しに そっと目を閉じて
君の進む道に これ以上 嵐が訪れないことを祈る

僕の存在が 君を包み 君の唯一の安定剤に なれる日を待ち侘びながら

僕を取り囲む全てに 君を祈りながら
遠くから 君の声が 僕の名を
何よりも 何よりも 愛おしい声で 呼んでくれることに
今日も 心から 感謝するのだ



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