屑篭の短詩/信天翁
 
氷壁からは北風の怒号
  密林からは原木の咆哮
    荒地からは枯葉の乱舞

吐息は此岸ののりとに変わり
のりとは彼岸の呪いとなって
真っ黒になった耳かざりを震わす

そしてタナトスににらまれて
ぎょろつく水晶体がひからびた
いとおしい猫背のトルソは・・・

fade-outするばかり
あゝ そこには会話も音楽もなく
ましてや祈祷さえ忘れて






     
     








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