あなたへ贈る詩/さくらほ
わたしが母を置いて出て行ったように
今更だけどもっとゆっくり育ってほしいと思うよ
もっともっと一緒にいたいよ
思い出すあなたとの日々は
とてもやわらかでふわりとしている
まるで干したてのお布団を目を瞑りぎゅっと抱きしめているよう
いつかあなたを愛する人が迎えに来て
いつかあなたはその人と新しい家族になる
あなたの頬も瞳もその人のものになる
美しく微笑むあなたには
優しい陽だまりが良く似合うだろう
春の陽射しは軽やかにあなたを包みはじけている
そんな今をかけがえのないものとして
心の中で抱きしめる
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