ありがとう/わら
 
ありがとう

もう、だいじょうぶ


夢の中で 出会えるから







きみは 何度も
夢の中で 会いにきてくれた


その喪失感から
行き場をなくしそうになる日々にも







16年という歳月は
思いかえせば、
あまりにも長いもので


ぼくの人生の半分以上を
すっぽりと つつんでいる



よく、いっしょに添い寝もしていたから

その体温は
もう、ぼくの一部にもなっていたんだ





きっと、少年の頃、
闇に堕ちてしまいそうになったときも

救ってくれたのは、
きみだったんだと思う

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