Kanon/水町綜助
せだった
港湾の工業地帯に夜の帳が降りて
埋立地のプラントは光の城になる
冷たい澄んだ膜は
光化学スモッグとかもぜんぶ包むから
僕には綺麗なものに見えた
ところどころの煙突から時折火柱があがる
僕と君はそれを
ハープ橋の上から
黎明に乗っかったまま見てる
もう帰んなきゃな
カノンが
kmを
密やかに刻んでいく
適当な場所で落ち合って
Nはクラブマン
Oは買ったばっかのセコハンのスティード
Fはパンヘッドそれどうしたの?借りたのかよ?めんきょねえじゃんお前はぜっぺけじゃねえのかよヤンキーのくせしてよ
僕は俺と名乗ってエンジンをかける
今日は岐
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