「耳をすませば」に憧れて/ゆうさく
 
町はずれの図書館で
無言の空間に酔いしれて
鉛筆の音が心地よい

もうぬるくなったお茶(注:いえもん)
少し暗いライト
冷たい本
窓を眺めて
生まれる雲を見届ける

メルヘンチックな世界で
行方不明
どうか探すな
妄想、俺は主人公

真正面に見える人は
運命の人

見上げれば、ニコリと笑うおじいさん
鉛筆をカリカリと
また進めだす

頭ん中、
雫ちゃんがいった
「アホかお前。」
カントリーロードのメロディにのって、
消えちゃいたかったよ

イライラから生じた、
貧乏ゆすりが
痛々しい

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