サラリーレディ/さき
曖昧だ
曖昧だ
あーいまーいーだ
私の位置がそもそも
曖昧って
いうの
と
喉に焼け付く
胃液の味を堪能し
駅のトイレの水を流す
涙
うずうずと流れ
あの星
美しいわね
とか
所詮お花畑の住人にはなれないのよ
と
それなりに相応しい渦の中心に向かって叫ぶ
愛を叫ぶ
通勤カバンがやけに重くて
残業
接待
ストレス
セクハラ
挙句に
不毛な飲み会
何それ
どれが美味しいの
甘いお菓子と
午後のティー
雲母と書いて
きららと呼ぶ
子を育てる
と
小学生の私は言っていたのでした
あの角回ったら
次のステージ
そう
足踏みしている間に
うまい人たちは
次へと進み
アナタもえらいわ
大変ね
アタシたちにはとても出来ないわ
って誉められて
私
いつまでも来ない
バスを待って
重いカバンを提げて
明日の朝も
二日酔いの頭で
サラリーレディって
つらいわって
嘆くの
つらいわ
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