記憶の断片小説・ロードムービー「卒業」/虹村 凌
 
ショックに襲われる事は、最近は殆ど無い。
ある程度の事実、現実を受け入れる強さを手に入れたのかな。
少しは、モノを考えるようになった筈だし、
詩だってあの頃とは、随分作風が違っている。
舞子からは「相変わらず鮮やかな言葉遣いだ」と言われたが、
作風は違っても、と言う意味だろう。褒め言葉として受け取った。

取り返しのつかない傷を、溝を、色んな処に作ってしまった。
それでも、どうにかなっている。友人のお陰で、どうにかなっている。

ひとまず、これでこのシリーズを終えるとしたい。
後に、手を加えたり、編集をしたりするかも知れない。

記憶は色褪せるのか、美化されるのか。

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