ずれ・みぞ・あな/
yangjah
あいも変わらず
呼吸は浅く
冬空の下を
自転車で駆け巡り
なんとか深呼吸を
むさぼる
気がつけば
ささいなずれが
底なしの溝に
なって
そうなってしまえば
どんどん掘り進んで
宝物が
核にちゃんと
ひそんでいることを
みつけるしかない
そして
宝物を
手品で
いっぱいにして
大きく深く掘られた穴を
埋める
それでも
余るほどの宝物は
ちゃんとふたつの手に
握ったまま
日々を生きる
深呼吸のおまじない
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