テーブルは最善の休日/プテラノドン
金曜の晩に、朝まで飲み明かすつもりだった僕らは
早々に店を閉め出され、地下室から抜け出し
たどり着いたのは、地上百階に位置する深夜営業のレストラン。
「僕らがテーブルを囲んでいるのか、テーブルに僕らが囲まれているのか。」
さっきまで 昔の女に贈った髪留めの話をしていた友人が言った。
そしてもう一人の友人が、今夜、知り合ったばかりの女の手帳に
書いた覚書の詩を口にした。その詩のなかで僕らは夜鷹だった。
それが本当なら、と僕は言った。
「あの娘に会いに飛んで行けるのにさあ。」
温めるのにはちょうどいい格好だけど、もう何年も
翼をたたみっぱなしの僕ら窓の向こう、
髪留めに見合うヒロインを探し回った。
金曜の晩に、
飛び立ちもせずに―。
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