メールロボの幸福/ふるる
ますので、こちらをどうぞ。要人用に作られたものです。ロボットより」
要人用のパスワードをマモルなどに教えていいのかどうか。ロボットはYESと判断した。マモルはロボットにあらかじめプログラムされた言葉や反応以外の新しい言葉と反応を提供してくれる、たった一人の重要(と判断された)人物だったからだ。ワンパターンを避けるための機能だった。
「ロボットさんへ。大事なパスワードを教えてくれてありがとう。僕も大事な詩を教えてあげます。」
ロボットは読み、詩というものがこの世にあるのだということを知った。すぐさま、億という単位の詩と呼ばれるものをダウンロードし、それをスパムメールに応用してみた。
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(12)