冬鴉/
木立 悟
名を忘れ鴉にもらう夜明けかな
戸惑えど戸惑えどただつづく道
灰と種そのどちらにもなれぬ我
けだものに寄り添いて笑む夜風かな
終わりへの雪道一歩踏み迷う
頬に触れはばたきを呑む夜の窓
雪雲に羽を置いては歩き出す
おまえなら何を捨て去る冬鴉
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