火事/
 
発熱しそうだ


感じて

手のひら
あおじろい炎が
そこかしこにあって


ああ
ほんもの、だ


からだのどこかが叫んでいた


あたしはまた
しょうこりもなく焦がされていく

火傷くらいじゃすまされないのだ



しっているけど
ぜんぶがもえおわるまでわからない
ことだらけ


ただただ
うちにこもってゆく熱に
それとなく困惑している

なんど焦がされても
その感覚にはなれない

いつでもまあたらしくなってしまう
そのままもえて
あたしはそのたびにいなくなる


しょうこりもなく発熱しながら
おわらなければいいのに、なんて
おもってしまう

あいだに
かたうでがほら
もえおちそう

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