君が恋しいから眠れないのだ、と。/パノラマ音源
言ってしまえるなら世話は無いが
とにかくあたくしは眠れないのです。
出来れば和室で眠りたい
胸を二つともみっちり砂壁に貼りつけて
ざらざらの砂壁に鼻先をあてて
君の体温を背中に感じて
…何か硬いものがあたりますなぁ
…いやなに護身用の刀でござるよ
…そうでございますか あたくしふしだらな想像をつい
…いやいや安心なされい
…おやすみなさいませ
…ふむ おやすみなされい
それから壁に口づけをして
そのまま壁にめり込みたい
目覚めれば君は一人で
さめざめと声無く悲しく泣いて
キラリ光る切っ先を天に向け
ブンブンと振り回してほしいんです。
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