ワタシ/Kanata.
 
「泣けばいいんだ」
乱暴な言葉を投げるキミがいた

「君は変わったね」
キミは言った
ワタシは何も変わってはいないのに

硝子の中にうずくまっては
キミが飲み干すのを待っている水のような
ワタシはキミを冷たく映してきた


キミが好きだなんて一度も言ったことがない


わかっているよ
怖くて泣きじゃくるワタシが胸の奥にいたなら

キミは硝子を割ってワタシを解き放つんだ
ワタシは自由を手にしてワライ、

空気に溶けていなくなる
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