更地の夜/まれ
 
一日が終わった、
その後にようやく新しい時間が始まる。
ぼくはよくそういう気分になる。

それがどんな一日でも、早く忘れてしまいたい。
まっしろなページを言葉で埋めたくなる。
書く、その一つ葉ごとに自分が消えてゆくそれがいい。
私的な身振りを失くしてしまう、そのように書いていきたい。
残るはずだ、
言の葉を繁らせた樹が、
どんな文にもリズムがあって、テーマとなる旋律がある。
ぼくは「シナプスを伸ばせ」、と
命ぜられるまま、
届かない遠くの手をつかもうとステップする、
演者、
その次、さらに先にも、
違うテーマが舞ってる。

ねえ、
まぶしいのは夜明けだからか

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