雑工日記/馬野ミキ
 
くてばらばらというのは
ちょうど宇宙そのものと似ているからで
まとまってなくてばらばらであるのに、何かを伝える文章というものを
意識的に。
書くということは
まとまっていて美しい文章を書くことより難しいと
あえてここで断言しよう



なぜなら人間には分別があるからだ



分別を隔てたところから分別のある者の胸に突き刺さって離れないもの
それこそが本来の表現であり
詩ではないだろうか?
現代アートや何々のコラボレーションが
感覚的に、
直接的に、
我々庶民や雑工を感動させることができないのは
まさに現代の全体性の欠如であり
また敢えてここで言うなれば
現代詩はその事実を無視し続けているといえる。

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