白く泣く/
ふもと 鈴
川上の天つ風岩砕き瞬きをすぐさま白き波血の気立ち
ひむがしの蜜蜂通ふ百合雄花白く泣く故甘き蜜出づ
烏子は来にけり去りにけりおはじきに足くじきつつと童の歌ふ
けぶり香の膜に捕らわれ動かずにいるうちそっと我が一部死す
哀れみに日暮らし夕果て視覚もぐ誰か知らぬが失ふがゆえ
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