堀川/水町綜助
 
ば唐突に朝が

また辺りを鋭利な刃物で切り刻んでバラバラにする

すべて切り落とされた後には

藁半紙が一枚あってそこに

色を失った僕達が線描で干上がる

僕がそれを望んだか

君がそれを望んだか

僕がなにかしたか

君は冤罪を贖罪しなきゃいけないのか

その罪に罪人はいるのか

見当たらない

罪ですらない

水の中の細かい滓の漂うこと


僕は川面を覗き込み

都会の川は僕と町をみどりの水にそっくりそのまま映していた

ゆらめくが

翻弄など僕はされない





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